惣菜売場一考
その筋の雑誌によると、最近は惣菜戦争中なんだそうです。
確かに、統計を見ると中食市場は伸びていて盛り上がりそうな感じです。
そんな中、SM(スーパーマーケット=マルエツなど)、GMS(ゼネラルマーチャンダイズストア=ヨーカ堂や西友など)で、最近よく行われている取り組みが、
対面販売・実演販売
だそうですが、何だかイマイチ印象が薄い。
というのは、SMやGMSの中のそれが、なんだか中途半端に感じるから。
○実演販売について
おはぎなどの実演販売が話題を読んで、うちの近くのGMSにも実演コーナーが出来ました。
が、ずっと作っているわけではなく、私の行く時間帯では無人になっていることの方が圧倒的に多いです。そもそも、そんなに次々におはぎが作り続けなければいけないほど、おはぎが売れているとは思えないので、当たり前の結果です。しかし、いつ見ても無人のコーナーがあることで、ケーキ屋の実演販売とは異なり、かえって場を盛り下げています。
○対面販売について
読んだ雑誌では、例えば、魚を置いているケースの後ろが透明なガラス張りになっていて、作業の様子を見ることができるようになっていたら対面販売としていましたが、対面?
確かに、作業者とは対面です。けど面と向かっているけで、別に言葉を交わすこともありません。中でせっせと作っているものが出てきて、そこに欲しいものがあれば選ぶのみです。
回転すしに例えれば、回っている皿から好きなものを選んでいるのと一緒です。確かに、目の前で板さんが握っていれば、回っているものの素性について安心はできますが、だからといって食べたいものが回っているとは限らないし、回っていても食べごろを過ぎてカピカピになっているかもしれません。つまり、生産現場が見えても、それは購買とは直接関係ないわけです。
最近の回転すしでは、回転しているレールの中の板さんに頼めば、好きなものを握ってくれます。これこそ対面しているメリットだと思うのですが、SMやGMSの対面でそれを実現できているところは稀です。なんだか、サービスの悪い回転すしです。
そもそも、調理場がガラス張りになっているところでも、出来上がったパック品を置いている什器の幅が大きすぎて、中があんまり見えないところも多いです。そういうところでは、パックしか見ていないことが多いので、後ろがガラス張りになっていることに気付かないことすらあります。対面意識ゼロです。
○こんな販売はできないものか
大量販売、オペレーションの効率化といったことを考えると対応しにくいんでしょうが、回転すしと同じように、
- 定番商品は、すぐに買えるように恒常的に展示・補充
- 自分の好きな料理・分量を注文できる
というふうにはならないものでしょうかね?
昔のお肉屋さんとかでは(2)しかありませんでした。なので、店主となじみがなかったり、商品知識がないと注文が面倒だったりしました。今のSM・GMSは逆に(1)しかありません。商品が分かりやすく並んでいて、好きなものを選ぶだけでいいので気軽ですけど、いろんなサイズも並べなければいけないし、加工法は決まっているので種類が少なく、欲しいものがないこともままあります。
回転すしのいいところは(1)(2)が同時にできるところです。回っているものを見ておいしそうなものがあれば取ればいいし、欲しいものがあれば注文すれば出てくる。回転すしでできるのなら、SMでもできるじゃないか?と思うわけです。
そのためには、
- 什器の幅を縮小して、物理的な距離を縮め、作業者に声をかけやすくする
- 展示品は、定番メニュー中心に。定番メニューはこまめに補充
- 取り扱えるメニューを、写真付きで全て表示
といったところでしょうか。惣菜に自信のある会社には是非チャレンジしてもらいたいものです。
※
「自分の好きな料理をお好みの分量で」という点では、バイキングスタイルも一つの回答だと思います。
ただ、SM・GMSでは、量り売りはあっても、定額のバイキングは見たことがありません。
好きなものを好きなだけ取れるという意味では、量り売りもありですが、いかんせん、価格が気になって買いにくい。器のサイズ毎に定額などがあればいいなと思います。その際、サラダ/揚げ物/ご飯ものといった区分毎に分けず、一皿に盛り付けていけるようなスタイルであることも重要かと。

